「自分は内向的だから暗くて人に馴染めない」「人混みや大勢の飲み会が苦手」と、自分の性格に悩んでいませんか?
学生時代には「ノリが悪い」「変わってる」と言われ、密かにショックを受けた人もいると思います。
そして、「こんな自分はダメだ」と自分を責めているのではないでしょうか。
でも、もう自分を責めたり自己卑下したりしなくて大丈夫です。
実は、性格は、私たちがコントロールできない細胞レベルで決められているんです。
この記事では、内向的な人が頑張らなくていい理由を、科学的に解説します。
内向型の人が頑張らなくていい理由
内向的な人が頑張らなくていい理由は、メインとなる神経伝達物質が違うからです。
実は、人の性格はどの神経伝達物質に強く反応するかで、外向型か内向型か変わってくることが研究で解明されています。
では、外向型と内向型の違いを説明していきますね。
外向的な人の神経伝達物質はドーパミン
外交的な人が強く反応する神経伝達物質は、「ドーパミン」です。
ドーパミンは快楽物質とも呼ばれ、外側からの刺激で分泌されます。
ドーパミンは「報酬」を得るために出る物質で、新しい発見や体験、冒険などの外的刺激のある行動へと気持ちを駆り立てます。
例えば、
- 仲間と遊んでいてテンションが高まったとき
- イベントなどで盛り上がっているとき
- 旅行に行って知らないもの(人)に出会ったとき
- 恋をしているとき
- 新しいプロジェクトに挑戦するとき
などです。
外向的な人は、刺激的な状況でドーパミンの分泌が活発になるので、新しい人やものに出会ったりすると、楽しさや喜びを感じます。
長距離のマラソン選手がよく、「肉体的には辛いはずなのに、ゾーンに入ると苦痛じゃなくて楽しさを感じて走り続けられる」というのは、ドーパミンが出ているからです。
内向的な人の神経伝達物質はアセチルコリン
一方、内向型の人が強く反応するのは「アセチルコリン」という神経伝達物質です。
アセチルコリンは、思考や感情を通して分泌される物質で、集中すると幸福感を味わえるのが特徴です。
例えば、
- 一人で読書をする
- 静かな場所で思索にふける
- リラックスする
といった活動が、内向型の人にとっては心地よい時間となります。
アセチルコリンは、内省や深い思考などの内的な刺激に関連しているので、外部の刺激よりも、内側の世界に喜びや満足を感じることが多いんです。
内向的な人は自らの思考によって幸福感を得ることができるため、人と付き合うことをあまり必要としない場合があります。
ですので、「変わってるね」と言われることがあるんです。
内向的な人は社交的な活動よりも、一人で集中できる活動や、ごく少数の人と深くつきあう傾向があります。
内向的な人がゾーンに入って楽しさを感じるのは、物事に集中しているときです。
特に、頭を使って思考したり読書をしているときなどは、呼びかけても聞こえないくらい集中しています。
人には外向型と内向型があると知れば生きやすくなる
内向型と外向型の人では、メインとなる神経伝達物質が異なり、その違いがエネルギーチャージの仕方や快感の感じ方の違いとなっています。
そのため、どちらのほうが良い悪いといことはありません。
「異なる世界の住人」くらいに考えてみてはどうでしょうか。
外向的な人のほうが華やかな雰囲気だし目立つので、内向的な人はつい「自分はなんでああいうふうにできないんだろう」と落ち込みがち。
ですが、そもそも違う性質を持っているので、そんなふうに思う必要はありません。
内向的な人は、興味があることはとことん突き詰める傾向があり、世界を変えた偉人や著名人は内向的な人が多いと言われています。
魚には水の中をスイスイ泳げるという性質があり、鳥は空を飛べるという性質があって、どちらもそれぞれできることとできないことがあります。
自分はもともと魚なのに、無理して鳥になろうとしなくていいんですよね。
内向的な人も自分の性質を把握して、自分の得意で好きなことを伸ばせば、とても生きやすくなります。
もっと言うなら、「社交的な方が良い」「友達はたくさんいたほうがいい」というのは外向型の人の価値観なので、その価値観で自分を図らなくていいんです。
気の合う人とけつきあえばいいし、頑張らなくて自然体でいい。
一人でいる時間を楽しめば、人間関係が苦手という思い込みも、気づいたらなくなってますよ。
ひとり時間を大切にして、もっと楽に生きましょう!